/ 2016年2月10日水曜日 / No comments /

ライバルは必要?お互いに切磋琢磨できる存在の必要性とは


ライバルという存在は、時に目の上のタンコブのように思われ、ストレスの原因ともなるものです。しかし、実はそのライバルこそが自分を向上させる大切な存在なのです。良いライバルを多く持ち、お互いに切磋琢磨することで、競争のない環境よりも大きな力を身に付けることができます。

ライバルによるモチベーション向上の効果

株式会社リンクアンドモチベーションの代表取締役会長である小笹芳央氏は、ライバルによるモチベーション向上について提案しています。同社は、「モチベーション」をテーマとした経営コンサルティング会社として、経営学、社会システム論、行動経済学、心理学などの学術成果を統合した独自技術を用い、多くの企業支援を行っています。

その技術によると、誰もが多少は持っている「他者より優位に立ちたい」という欲求を利用し、「競争意識を顕在化させる機会を作ることで、メンバーのモチベーションをアップさせることができる」と言います。

同社自身も、これを活用した取り組みとして、全社員に対して定期的なテストの実施と結果の公開を行っています。これにより、社員の競争意識や危機感が煽られ、入社歴の浅い社員であっても、自社製品や理念をしっかりと語れるほどに成長しています。

ライバルの存在が切磋琢磨を生み偉業達成へ

ライバルの存在によってお互いに高め合い、揃って素晴らしい功績を残した実例があります。日本のプロゴルフ界の黄金時代を築いた青木功氏、尾崎将司氏、中嶋常幸氏の3名のライバル関係です。

3名は「AON」と呼ばれ、常にその争いが注目を集めてきましたが、それは単なる競争にとどまらず、お互いに向上するための原動力となったようです。青木氏自身もこの関係を振り返り、「ゴルフは個人競技だから自分一人が頑張ればいい成績を収められる。そう思いがちですが、ジャンボ(尾崎)や中嶋(常幸)といった強烈なライバルがいたからこそ、互いに技術が磨かれるものなのです。」という名言を残しています。

日本のプロゴルフ界を牽引し続け、ゴルフ史に残るほどの3名の活躍ぶりは、お互いの存在があったからこそ成し得た偉業と言えるものでしょう。

ライバルを持つ人にしか分からないメリットがある

社会人コラムORICON STYLE『働きビト』が20〜40代の男女150人を対象に「会社内でのライバルの存在」について調査した結果では、職場におけるライバルの存在が少ないという実情が浮き彫りになりました。「職場にライバルはいるか?」という質問に対し、「いない」が64.9%、「どちらかといえばいない」が20.6%で計85%以上がライバル不在という回答でした。

しかし一方で、ライバルがいると回答した人の多くは、ライバルから刺激を受けて仕事に良い影響があると実感しているようです。7割以上もの人がライバルの存在にメリットがあると回答しており、ライバルを持たない人との温度差が示される結果となりました。

これにより、ライバルには、それを持つ人だけしか知り得ないメリットがあると考えられます。そのメリットを享受するためにも、ライバルの重要性について見直してみてはいかがでしょうか。

おわりに

ライバルを持つことの大切さについてご説明しました。ライバルがいることで悔しい思いをすることもありますが、それこそが自分自身を向上させるきっかけとなります。長い目で見れば、自分にとってありがたい存在であったと思える日がくるはずです。


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