/ 2016年4月19日火曜日 / No comments / ビジネスモデル , 起業志民への道
地域の観光ポテンシャルを活かす5つの方法
桜。東京はもうすでにちってしまいましたが、東北もこれから春爛漫を迎えるところも多いですね。
都内を歩いていると、なぜかよく道を聞かれる機会が多いのですが、都内に限らず、さまざまな観光地やホテルを訪れる機会がある方は、近ごろ、外国人観光客が以前よりもかなり増えてきているということにお気づきでしょうか?
肌感覚で感じていることは多いかと思いますけど、実際にこの増加は数字になって現れています。
インバウンドがアウトバウンドを上回る
日本は、これまで外国人が日本を訪れる数(=インバウンド)よりも、日本人が外国に行く数(=アウトバウンド)の方が多い国でした。年末年始とか、夏休みなんかになるとニュースで出国ラッシュ!、なんて報道されたりしていましたね。
ところが昨年、この傾向を覆す重大な変化が起きました。
そう、ついにインバウンドがアウトバウンドを上回ってしまったのです!
ここで「日本の国力が落ちた影響だ」「アジアの台頭だ」などと嘆いていては、ビジネス目線になることはできません。
今の状況は、非常に大きなビジネスチャンスなのです。
外国人観光客のインバウンドが、増え続けているのには、第一には円安の影響が大きいと考えられ、日本全国で外国人観光客が増え続けています。
この傾向は岩手県も同様で、インバウンド数が非常に増えてきています。
震災による落ち込みから、見事にV字回復していますね。
とはいえ、まだ従前の10万人レベルには届いていませんので、まだまだ伸びしろはあると考えられます。
すなわち、潜在顧客の増加です。
このインバウンドマネーを狙わない手はありません。
日本人にとっての「当たり前」。
外国人観光客にとっては、その当たり前こそが、非日常の象徴となり得ます。
そう、日本の春の風物詩、桜の花でさえも観光資源になり得るのです。
日本全体のポテンシャルを活かせていない
こんな国中至る所に桜の花があるのは、世界中でも日本しかありません。そう、オンリーワンということは、インバウンドのネタになり得るということを意味します。
現に、3月末の京都は、高級ホテルは満室でどこも予約が取れない状況。
まちなかには、外国人観光客が溢れかえって「ここ日本だっけ?」とギモンを持つくらいなレベルです。
実際、2011年以降は、毎年倍々ゲームに近いくらいの勢いで増え続けています。
けれども、宿も交通事情も追いついていません。
いくら日本の「おもてなし」がどうのといっても、泊まるところがないと観光客は来てくれません。
先ほど上げた日本全体と岩手県のグラフを見れば分かりますが、日本全体では震災以前の倍以上に伸びているのですが、岩手県は未だ震災前の水準に届いていません。
これが何を意味するのでしょうか?
答えはカンタンです。
日本全体のインバウンド観光客は増え、震災前の倍以上になっているのに、岩手県は伸びていない。これは要するに、特定の地域に集中しすぎているのです。
これを分散させることができれば、観光客にとっても高騰した宿代を払わなくても良くなるし、混雑を避けてゆったりと楽しむことができます。
日本のお得意な「おもてなし」というホスピタリティが発揮されれば、日本観光のリピーターになってくれる可能性も高まるし、経済効果も幅広い地域に及ぶことになります。
まさに観光客と観光地の双方にとってWin-Winの関係になれるワケです。
では、いったいどうしたら良いのでしょうか?
自分がどうしたらそこに行くか?と置き換えて考える
まずは「行ってみたい」と思わせることが第一段階。そして、次は実際に行くための手段や、行ってからの現地での対応が第二段階、というようにいくつかの段階に分けると理解しやすくなります。まずは第一段階。「行ってみたい」と思わせることについて考えます。
1.多言語で情報を出す
SNSでも、ウェブでも構いません。英語で自分の住んでいるまちの名前を検索してみてください。どれだけの情報が出てきますか?
「Kyoto」みたいなビッグネームでもない限り、ほぼ観光の情報なんて出てこないのではないでしょうか?
現代において、検索しても出てこないということは、すなわち存在していないのと同義です。
そして、存在を知られていなければ、そもそも検索してもらえません。
まずはここを改善することから始めなければなりません。
2.ビジュアルで訴求する
↑と似ていますが、観光の情報って、1万文字の感動的なテキストがケータイで撮った1枚の写真に負けるのが当たり前の世界です。世界一周経験者が選ぶ!死ぬまでに行きたい「世界の絶景」100選
こんな風に、写真で並べられたほうが、よほど説得力があります。
これは何も写真である必要はありません。冒頭に載せたような、動画でもいのです。
見たことがない人に、「桜は散り際も美しいんですよ」なんて言ってもはっきり言って伝わりません。
そしてこれは、写真よりも動画の方が適しています。
動画だから良い、写真だからいいというように、何か決まりがあるワケではありません。
情報を出すメディアも適材適所なのです。
3.外国語で受け答えできるスタッフ
ここからは、現地についてからのお話になります。あなたは、言葉が全く通じない場所に気軽に遊びに行きますか?
正直心理的ハードルが高いですよね?
受け入れ側としても、言葉が通じない外国人観光客の受け入れに二の足を踏むのは当然です。
とはいえ、外国人観光客は、必ずしも英語が通じるとは限りません。中国語圏からのインバウンドもかなりのボリュームで来ています。
そして、それらの需要に対応できるスタッフを常駐させる、なんてことはよほど大きなホテルでもなければ難しいのが現実です。
ならば、アウトソーシングすればいいのです。
↑のようなサービスを提供している事業者はたくさんあります。
1回の対応時間を短く限定することで、月額料金を安く抑えたり、1カ国語ごとの料金設定にするなど、さまざまなニーズに応じたサービスが展開されています。
自社のニーズに合ったサービスを探してみてください。
セルフで提供できるリソースを捻出するのが無理なら、提供できる他社からサービスを買う。ビジネスを組み立てるうえでの基本ですね。
4.交通手段を分かりやすく
今や通信回線が使えれば、誰でもスマーフォン片手に世界中のまちを散策することができます。けれども、歩いていけない範囲に行きたいときには、何がしかの交通手段を用意しないといけません。
Uberのようなサービスを使える大都市なら良いですけれど、日本国内でさえもまだ使えない都市の方が多い状況です。
ここもまた、ビジネスのタネの一つですね。
誰かの困りごとに対しての解決策を提示できれば、それは立派なビジネスになります。
その分野でプレイヤーがいないなら、先に作ってしまって、みんなに提供すれば成り立ちます。
外国人観光客を対象にした、空路や鉄道の次に接続するべき二次交通については、東京都みたいに交通網の発達した大都市でもない限り、日本中のどこの自治体も困っています。
新幹線駅や空港からホテルへシャトルバスを出している例もありますが、その情報が外国語でちゃんと整備されていなかったりしては意味がありませんね。
正直なところ、この問題は地域ごとに解決策が異なります。
地域内に小口の有償運送システムを確立することである地域もあるでしょうし、大量輸送のバスを設けることである場合もあるでしょう。
これは一律には答えは出せませんが、ここは外すことのできないポイントになります。
5.クレカに対応する
これ、割とないがしろにされていますが、実に重要なポイントです。現金守護社会の日本では、未だに個店でのクレジットカード決済に対応していない例が非常に多いです。
特にこの傾向は、飲食店に多いですね。
10%前後の手数料がかかったり、月末締めで翌月収入になる場合が多く、キャッシュフローに余裕のない飲食店にとっては歓迎したくない決済手段として捉えられているためです。
ところが、ちゃんと契約する相手を選べば、手数料は3%くらいだし、翌日入金なんていう楽天スマートペイなんていうサービスもあります。
こうしたサービスをうまく活用すれば、おそらく今契約している内容よりも有利な形態になるんではないでしょうか?
こうしたサービスを知っているか、知らないか。
それだけでビジネスチャンスが大きく変わります。
情報こそが最強の武器
クレジットカード決済をするために、こんな僅かな手数料でできる、ということをご存知でしたか?情報を知っている、というだけで大きな武器になります。
おそらく通常のカード決済をするための窓口の会社と契約して、10%の手数料を支払っている個店は全国に多数あります。
その会社は、こうした有利なサービスを知らないから、そのまま不利な契約を結び続けているのです。
不断に情報を仕入れ続ける。
それだけでビジネスを大きく変えることができます。
あなたのビジネスは、今のままで十分ですか?
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