/ 2015年9月18日金曜日 / No comments /

イノベーションは止まらない!科学の進歩を遥かに凌駕する人間の「想像力」


イギリスのSF作家、アーサー・C・クラークは科学上の様々な進歩を前もって予測していたことで知られていますが、50年近くも前に人類は2001年の時点で宇宙に飛び出していると述べていました。確かに数人の宇宙飛行士は宇宙への旅を経験したものの、人類はいまだ彼の想像力に追いつき、超えることはできてきません。このことは人類に限りないイノベーションの可能性があることを示しています。

「宇宙エレベーター」は現実化しつつある?

冒頭で言及したアーサー・C・クラークが「楽園の泉」の中で描いた「宇宙エレベーター」は現在技術的にも実現可能であるとして日本の大林組などが中心になって開発プロジェクトが進められています。

この宇宙エレベーターとは、宇宙空間の静止衛星から地上に向けてケーブルを伸ばし、そこに昇降機を取り付け、地上と宇宙空間を安全かつ高速に移動、物資の輸送を行おうという取り組みです。かつては夢物語と片付けられていましたが、1991年に日本でカーボンナノチューブという素材が開発され、このケーブルに求められている強度を満たせるということが分かり、一気に現実化したのです。今では2050年までに人類は宇宙エレベーターで宇宙に行けるとまで言われています。

カーボンナノチューブを開発した飯島澄男氏に学ぶ

宇宙エレベーターを一気に現実化させたのは、カーボンナノチューブという新素材でした。そして、この素材を開発した日本人が飯島澄男氏です。彼は科学の発見の背後には「セレンディピティ」つまり幸福な偶然が関係していると言います。いくら高い技術、豊富な知識があっても、必ずしも重要な発見や革新的なイノベーションが起こせるわけではないのです。

日本のことわざにも「果報は寝て待て」という言葉があります。これは何もしないでのんびりしていたら、偶然に自分の身に幸運なことが生じるという意味ではありません。あくまでも、まず自分のやるべきことを行い、それをなし終えたなら、焦らずなりゆきに任せてゆっくり待つ、という心の余裕を表しています。

どのようにしてイノベーションをビジネスに転換するのか?

人間の想像力は無限で、これからも数々のイノベーションが生まれることでしょう。問題はそうしたイノベーションが生まれるときに、自分がその風に乗り遅れないで、それをビジネスに転換し、ものにできるかどうかということです。

最終的にはそれも「セレンディピティ」としか言いようがありません。しかし、セレンディピティは不断の努力をする者の上にはじめて生じます。それで表面的な情報や動きに惑わされず、時代がどこに向かっているのかを正確に把握する視点を養うことが必要です。好奇心を持って様々なものに接し、価値ある情報を見分け、人から学び、その視点を養い続けることが大切です。

おわりに

人間は知らず知らずのうちに自分の可能性を狭めてしまいます。「不可能」はただ自分の意識の中だけに存在します。自分の可能性を信じて、見方を広げ、正しい知見と勇気を持って行動すれば、きっとビジネスチャンスを手に入れることができるはずです。

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