/ 2015年9月17日木曜日 / No comments /

安定だけが正解じゃない!不安定を味方につけて成功をつかむ


起業家を取り巻く環境は絶えず変化しているものです。その不安定な環境に身をおきながら、ビジネスを安定させ続けることは容易ではありません。

起業家が「安定」や「不安定」をどのようにとらえ、どのように振る舞うかによって、ビジネスの未来は大きく左右されることになります。「安定」と「不安定」について広い観点から考えることは、成功をつかむための大切なヒントとなるでしょう。

不安定を受け入れ「操縦」によって風に乗る

安定を目指して不安定を遠ざけるのではなく、不安定を受け入れることが成功への第一歩となることがあります。佐貫亦男氏の著書「不安定からの発想」では、人類初の有人動力飛行を成功させたライト兄弟の不安定との向き合い方を通して、逆転の発想の重要性を学ぶことができます。

ライト兄弟は、それまでの定説であった「飛行機は安定しなければならない」という観念を棄て、空という不安定な状態を受け入れ、不安定な機体で見事に飛びました。風に乗ることができたのは、「操縦」をしたからです。彼らは、「飛行機の安定とは風に乗れていないことである」と気がつき、機体の安定を目指さず、不安定に身を任せ、自らの操縦によって風に乗るという成功をつかみました

経営を取り巻く環境は絶えず変化しており、多くの不安定要素を含んでいます。その中で上手く飛び続けるには、不安定から逃げるのではなく、その風に乗るための操縦が大切なのです。

安定こそが不自然だと思えることが大切

安定というものの難しさや不自然さに気づくことで、ピンチを当然のこととして受け入れ、落ち着いて対処することができます。堀江貴文氏の著書「夢をかなえる『打ち出の小槌』」の中で述べられている考え方をご紹介します。

堀江氏は、ピンチとは滝から落ちるようなものであり、落ちるところまで落ちてしまえば後はどうにかなるため、ピンチに狼狽しないことが大切であると言います。

ピンチを当然のように受け入れるためには、安定している状態の不自然さに気づくことが大切です。氷を溶かさずに形を保つには冷凍が必要であるように、物事を同じ状態に保つ「安定」というものは、エネルギーを要する困難で不自然なことなのです。人生においても同じことが言え、不自然な安定の継続を期待し過ぎず、不安定を冷静に受け止める心構えが大切です。

不安定を引き起こす想定外の事態に備える

ビジネスは想定外の事態によって乱される可能性もありますが、想定外への備えを心掛けることでダメージを最小限に抑え、チャンスに変えることもできます。

アイリスオーヤマの社長である大山健太郎氏は、2011年の東日本大震災発生時、千葉市にいましたが、すぐに宮城県の工場に戻って現場の指揮をとることで、いち早く工場を復旧し、迅速な商品の出荷にも成功しました。

大山氏は、これまでの経験から「想定外の事態は10年に1回は起きる」と考えています。経営者として、不測の事態に動じない経営体質を作り上げておくことが重要であり、どんな時でも利益を出せる経営で「ピンチはチャンスととらえて前に進みたい」と語っています。

おわりに

安定を保つことは非常に難しいことであり、それはビジネスにおいても例外ではありません。しかし、安定というもののとらえ方を改め、不安定を受け入れることで成功への道が見えてくる可能性があります。

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