/ 2015年9月15日火曜日 / No comments /

成功者の多くは「心配性」?手を尽くすことで起業の不安を取り払おう


ビジネスを始める時、夢へと向かう高揚感がある一方で、不安や恐怖を感じる起業家も少なくはないでしょう。

この不安を和らげるには、事業に関する勉強や調査だけでなく、大切な事業計画についての熟考を重ね、準備に手を尽くしたという意識を自信へとつなげることが大切です。不安が取り払われるほどに手を尽くした起業家には、成功への道筋が見えてくるはずです。

準備における不安や恐怖は悪いものではない

「悲観的に準備をし、楽観的に対処する」という考え方があります。これは、戦時中に日本軍の最高統帥機関である大本営の作戦参謀などを歴任し、戦後は伊藤忠商事会長や中曽根康弘元首相のブレーンなどを務め、「昭和の参謀」と呼ばれた瀬島龍三氏の言葉であり、現在でも危機管理の鉄則とされているものです。

この言葉から、準備段階における不安や恐怖といった悲観的な感情が、単なるマイナス要素ではないことに気づかされます。悲観的な目線で幅広く問題点を見つけ出し、その対策に尽力することができるのです。

また、これ以上はできないという極限に至るまで手を尽くした時、その経験は自信を生み出します。周到な準備と自信を手にして実行段階へ進むことで、起業を成功に導くことができます。

事業計画書の作成を通してブラッシュアップする

起業の準備においてポイントとなるのは、有意義な事業計画書の作成を通して事業についての思考を重ね、成功への道筋を明確にすることです。形ばかりの事業計画では、長期的にビジネスを発展させていくことが難しくなります。

起業家が思い描く夢を資料として整理した事業計画書は、ビジネスを進める中で、その方向性を確認するための羅針盤として必要不可欠です。

事業計画書の基本である「事業理念」、「事業内容」、「市場分析」、「収支計画」などをまとめる作業を通し、調査や熟考、修正を繰り返すことで計画そのものをブラッシュアップすることができます。同時に、起業という未知の領域に対する理解が深まり、不安が緩和され、起業家としての意識と覚悟が高まるでしょう。

心配性は成功者に必要な素質かもしれない

「成功者」というポジティブなイメージと「心配性」は、かけ離れているように思われがちですが、実は心配性な成功者は多く、それどころか心配性が成功を引き寄せている可能性さえあるのです

例えば、インテルの初代CEOであるアンドリュー・グローブの座右の銘は、「パラノイア(病的なまでの心配性)だけが生き残る」です。大塚商会の創業者である大塚実氏も「経営には病的なほど心配性であることが必要」と述べ、戦術や戦略にはベストがなく、常にベターでしかないため、より良いものがあるという発想の大切さを説いています。また、パナソニックの創業者で「経営の神様」と呼ばれる松下幸之助氏も「心配するところにこそ、経営者、責任者としての存在意義があり、生きがい、仕事のしがいがある」という言葉を残しています。

おわりに

起業にあたって感じる不安は、事業についての熟考を重ね、準備を徹底することで緩和することができます。多くの成功者達も不安感と無縁であったわけではなく、むしろそれを上手く利用して大成しています。

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