/ 2015年5月30日土曜日 / No comments /

起業スタイルを考える


組織を離れ、起業する選択をしたら、次に直面するのは「どんな形態を選ぶか」ということです。起業は会社への就職と異なり、すべてを自分の意思で決定しなければなりません。スタートアップの時期を順調に乗り切るために、起業スタイルを的確に選択することは非常に大切です。

一口に起業といってもさまざまな形態がある

「起業」と言って多くの方が真っ先にイメージするのは株式会社の設立だと思います。しかし、起業はなにも会社設立に限りません。「起業」とは自分の「業」を「起」こすこと、会社設立が先行するのではなく、自分の事業実現のために何が最善か、という目的意識が根底にあるべきです。

起業の目的を明確にする

23歳でオン・ザ・エッジ(後のライブドア)を起業し、その後一躍時代の寵児になり、世間を騒がした堀江貴文氏は、会社は「やりたいことを実現するための装置」に過ぎないと述べます。

つまり、起業家の発想は「目の前に夢中になれることをみつけて、やりたいことをやるためのプラットフォームを作る」ことと言えるでしょう。言い換えれば、起業そのものが目的なのは彼にとっては愚の骨頂であり、これは多くの起業家に共通する見方です。

個人事業形態か法人事業形態か

どうしてもやりたいこと、自分が得意とすることが市場に受け入れられるとの判断があり、起業を選択した場合、次に重要なのは、その実現のためにベストなのは会社設立か、それとも個人事業形態か、ということです。

それぞれにメリットとデメリットがありますが、ここでは根本的な違いだけにとどめておきましょう。個人事業主の主体は当然ながら個人ですが、会社の主体は法人という、自分とは別個の法律上の主体ということです。会社が主体であれば、社会的な信用も得やすいので、自分の事業を広く世に波及させたいのであれば、いずれは必然的に会社設立へとつながっていくはずです。

どの事業形態を選ぶかは「誰とやるか」という問題

どの事業形態を選択するかは、「一人でやるか、別の誰かと起業するか」、そして「別の誰かとやるとしたらどんな人たちとやるか」という問題とも言えます。

ハーバード・ビジネススクール教授のノーム・ワッサーマンによれば、起業における失敗を避けるためには、「何をするか」だけでなく「誰とするか」という問題に注意を向ける必要があると言います。それはあたかも充実した旅行のためには「どこに行って何をするか」も重要ですが、「誰と行くか」が重要なポイントであるのと同じということです。

おわりに

起業において過度の心配は必要ありませんが、それは向こう見ずに物事を進めることとは全く異なります。起こりうるリスクを可能な限り回避するためにも、どんな事業形態を選ぶかは非常に重要です。次回のエントリ以降で、それぞれの事業形態の具体的なメリットとデメリットについて検証していきたいと思います。

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