/ 2016年4月5日火曜日 / No comments /

ネットは国境や参入障壁を軽々と飛び越える!日本人が知っておくべき資産に関するリスクとは


これまで有形無形の障壁によって日本国内の産業は守られてきましたが、これからはネットが国境を軽々と飛び越える状況下で戦わなければなりません。グローバル化の流れを止めることは誰にもできないからです。

そしてそれは、円だけが高止まりする通貨として存在できなくなることをも意味しています。つまり、その時々の国際情勢に大きく左右され、円の価値がずっと低くなる可能性も考えられるのです。けれども多くの日本人がいまだ、自国通貨である円にこだわり、「預金は円建てで政府保証」を金科玉条のように守り続けています。

日本人特有の「預貯金信仰」

日本の個人が保有する金融資産(不動産を含まない)はおよそ1,400兆円と言われていますが、その半数を超える額が現金・預貯金で構成されています。他の先進国では、現預金の割合が高い国でも全体のおよそ3割程度ですから、日本だけが逸脱しているという状況が見てとれます。

また、個人金融資産のうち株式・投資信託による資産運用の割合は、金融先進国のアメリカで約45%、保守的と言われるドイツやフランスでも、約25〜40%を占めます。対して、日本の運用率はわずか9%ほどにとどまっています。

銀行預金はハイリスク・ノーリターン

日本の個人金融資産の現預金の割合に、保険・年金を加えると、全体のおよそ8割に上ります。これは、日本人が個人で保有する金融資産のほとんどが、円建てであることを表しています。すなわち、現状ほとんどの日本人が、円の国際的評価によっては、保有資産の価値が実質的に減少するという大きなリスクを抱えていると言えます

一方で、銀行に預金したところで、0.2〜3%の利息では、資産の増加はほとんど見込めません。何の見返りもないハイリスクを、長年背負い続けているのです。

外国通貨建て資産はハイリスクという勘違い

多くの日本人が外国通貨建て資産には下落リスクがあると考えます。しかし、円建て資産を抱えているという時点で、すでに下落のリスクを抱えています。円建て資産であれば下落しないという保証は、どこにもないためです。さらに、保有する資産のほとんどが円建てという事実が、リスクをさらに大きなものにしています。ルーレットで例えるならば、複数の選択肢があるにもかかわらず、たった1つの数字にほぼ全額を賭けているのと同じことだと言えるためです。

このように考えると、投資などによる資産運用は、リスクを分散する手法だと考えることができます。外国通貨建て資産を持っておけば、インフレの到来により自国通貨の価値が下落しても、蓄えが目減りするリスクを回避することができます。

おわりに

もっと柔軟に考え、広い視野で見れば、資産がすべて円建てである必要はありません。今後日本人がグローバル社会で生き残っていくためには、生活資金と金融資産を分けて考え、ある程度は投資に回して資産を運用していく、という発想の転換が求められるでしょう。

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