/ 2016年2月19日金曜日 / No comments /

「日本人らしさ」が成長を妨げる?「謙虚さ」との正しい向き合い方とは


日本では謙虚であることが美徳とされ、私たちの意識に深く根付いていますが、今やそれを見直すべき時代が来ているのではないでしょうか。

確かに、自分の未熟さに気付いている人にとって、謙虚さは自然なことと言えます。しかし、謙虚を逃げの口実にしていたのでは成長はありません。自分の可能性を信じて大きく振る舞うことでつかめるチャンスもあります。

自己目的化してしまった謙虚に疑問を抱こう

歯に衣着せぬ発言で知られる堀江貴文氏は、著書「夢をかなえる『打ち出の小槌』」の中で、「謙虚にすることによって得られるメリットなんて何もない」と語っています。

同氏によれば、「元来、謙虚にする目的は、皆が共に生きていくための意識だったはず。現在では、この道徳を守ること自体が自己目的化している」状態であり、本来の目的から反れてしまっていると言います。

時代が変わった今、謙虚でなければならないという固定観念に縛られず、ここぞという時には自分を大きく見せても良いのではないでしょうか。そうすることによって、逃げずに課題に立ち向かうことができるでしょう。

日本人の謙虚さが有能な人材を無駄にする

日本ではソフトエンジニアが驚くほどの不足状態に陥っていますが、シリコンバレーの著名人たちの所感では、その原因に「日本人の謙虚さ」が挙げられると言います。

新興企業を支援する500 Startupsのジョージ・ケラマン氏もそう考える1人であり、「有能な日本のエンジニアは、起業に対する素晴らしいアイデアをたくさん持っているが、その後直面する事態を予測して尻込みしてしまう。」と感じています。そのため、会社の立ち上げを提案しても、多くは「とてもではないが自分にはそんなことはできない」という反応が返ってくるそうです。

同氏は、2013年の「新経済サミット」で行ったスピーチにおいて、起業家を起立させて「日本の未来である」と称えました。そして、起業家を「出る杭」に例え、「日本では、出る杭は打たれるという諺があるが、全員が立てば杭が打たれることはない。だから皆さん立ってください。」と呼びかけ、多くの起業家の感動を誘いました。

ビジネスの世界では謙虚さが邪魔になる

ダイレクト・レスポンス・マーケティングの第一人者で、「ミリオネア・メーカー(億万長者製造機)」と呼ばれるダン・ケネディも、「謙虚さは最大の美徳」という考えに疑問を呈する1人です。同氏の著書「ビジネス版 悪魔の法則」の中で、競争の激しいビジネスの世界では謙虚さが邪魔でしかない場合が多いと述べています。

「全世界を敵に回しても自分は正しいと信じ、いくら相手にされなくても自分の言い分には意味があると信じることが必要なのである。」と説明し、ある意味の傲慢さが成功への第一歩であると教えてくれています。

おわりに

長い歴史の中で培われた謙虚を美徳とする感覚ですが、時代が移り変わった今では、それが邪魔になることもあります。謙虚さに足を引っ張られないためには、固定観念を疑ってみることが大切です。

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