/ 2015年6月5日金曜日 / No comments /

転職を考えるなら、起業も併せて検討してはどうだろう?


転職希望者の動機は、現在の職への不満に起因するものから、自己実現を目指すものまでさまざまです。それぞれに理想像を描いて次の職場を探しますが、その理想は既存企業のみでなく、起業を通して実現できるかもしれません。ここでは、起業が持つ可能性について探りました。

自己実現の場としての可能性

転職サイト「DODA」に登録している約3万人を対象とした2015年上半期「転職理由ランキング」調査では、自己実現を目指して転職を希望する人も少なくないことが分かります。例えば、4年連続第1位の「ほかにやりたい仕事がある(12.4%)」、5位の「専門知識・技術力を習得したい(4.8%)」、6位の「幅広い経験・知識を積みたい(3.6%)」などです。

一方で、職業能力開発総合大学校基盤整備センターにより実施された「起業・創業に関するアンケート調査」では、起業家が起業理由として最も多く挙げた意見が「やりたいことがある(45%)」、それに次いで「現業からのステップアップ(19%)」となっています。

このように、転職者の転職理由と起業家の起業理由を見比べてみると、共通する部分に気付かされます。これは、自己実現を目指す転職者の理想が、起業によって満たされる可能性のあることを示唆しています。

高いモチベーションと満足度が得られる可能性

前述の「起業・創業に関するアンケート調査」では、起業家が活動を進める上での支えとして「自己の夢を実現化するロマンの達成と執念」という意見が圧倒的に多く見られました。それに次ぐ「事業発展への自己の能力発揮」も含め、多くの起業家は夢によって高いモチベーションを保ちつつ活動していることが分かります。

仕事に対する満足度の高さも特徴的です。経済産業省の委託により三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)が実施した「平成22年度女性起業家実態調査」では、仕事への満足度について、「かなり満足」「やや満足」と答えた割合が、起業前(男性45%、女性44.3%)に比べて起業後の現状(男性64.4%、女性68.9%)に上昇しています。

このように、起業家の中には満足度の高い仕事を手に入れた成功例が多く見られます。やりがいを求める転職希望者にとって、起業は希望を叶える1つの道となり得ます。

収入や将来性への不安を自ら解消できる可能性

「DODA」の2015年上半期「転職理由ランキング」では、第2位の「会社の将来性が不安(9.5%)」、第3位の「給与に不満(7.4%)」のように、現在の職に対する不満も上位に入っています。
しかし、同じく「DODA」の「転職して後悔したこと」に関する調査では、第1位に「給料が希望と異なる」、第4位に「経営状態や将来性が不安」が挙げられ、転職しても満足のいく職を得る難しさが表れています。

一方、起業でもそれらの不満が解消される保証はありません。しかし、日本政策金融公庫総合研究所の「2014年度新規開業実態調査」によると、新規開業企業の黒字基調(64.9%)は既存企業の黒字基調(23.6%)と収支トントン(40.2%)の合計と同等であり、起業家の健闘ぶりが窺えます。その上、新規開業企業の64.8%が売上増加の傾向にあり、既存企業の24.2%に比べて高い推進力が感じられます。

起業は、収入も将来性も自力で勝ち取る世界です。既存企業の収入や将来性に悩まされる現状は、起業を通して打破できるかもしれません。

おわりに

転職を希望するのであれば、起業も含めて幅広く検討することで、より良い結果につながる可能性があります。理想を求めて起業に挑戦し、満足感を得た先輩起業家も多く活躍しています。

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